カイエ

雑感や仮想

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

蛍灯

私あんたのことを思い出すばかりで さみしい灯りをじっと眺めてたわ 私あんたのことを甘やかすばかりで 大事なことはずっと隠してたわ 優しさだけが正しいなんて言われなくてもわかっているわ 私あんたのことが憎らしいばかりで 冷たい体をじっと揺らしてた…

桜桃忌

桜桃忌に『桜桃』を読んで太宰との訣別を決意した。「子供より親が大事」、「子供よりも、その親の方が弱い」などど、甘えている屑。だったら子供なんて作るなと思う。 自殺する人間が子供を作ってはいけない。弱い人間が子供を作ってはいけない。 今年、父…

けがれなき酒のへど

自分の人生を売り物、見世物にするということが、割と一般的になってきた世の中だけれど、私小説に文体が必要であるように、確立された独自のスタイルがなければ、ひどく陳腐なものになってしまうのだろう。それは方法に自覚的になるということであり、生き…

いつまでも小鳥

囚われて気づくのに君は 笑われて気づくのに君は いつまでも ひとり いつまでも おとり いつまでも ことり いつまでも 殴られて気づくのに君は 傷つけて気づくのに君は いつまでも ひとり いつまでも ニトリ いつまでも ことり いつまでも 嫌われて気づくの…

梅雨入り

あいつの顔面を血だらけになるまで鼻が折れるまで殴る妄想を何度も繰り返す。こういう気分になることが人生であと何度あるのだろう。自分の中に溜まっていく滓。いつの日か俺は犯罪者になるのではないかという恐れ。正気を保たなければならないとはわかりつ…