例年より早い梅雨明けを迎えた七月は、最後の足掻きをみせる湿気と焦燥にも似た暑さを孕み、憂鬱を助長するのに持って来いだった。急に干上がった地面の上には何匹ものミミズの死骸が散らばっている。黒よりの赤黒い塊となった紐状のものが小さく丸まって一…
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